2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

徳川将軍家霊廟との出会い

●もう、かなり前のことである。日本文学研究会の夏の文学史跡めぐりは、上野寛永寺の徳川家霊廟ということになり、近世専攻の私が担当幹事になった。寛永寺に電話で問い合わせたところ、許可になり、研究者の会ならば、担当者が説明して下さるとのこと。謝礼…

入口敦志氏の力作 『武家権力と文学』 刊行

●入口敦志氏の『武家権力と文学 柳営連歌、『帝鑑図説』』が発行された(2013年7月30日、ぺりかん社発行、定価6300円+税)。序章 武家の荘厳 第一章 柳営連歌 第二章 『帝鑑図説』考 終章 権力と出版大略、このような内容の著作である。私は、一…

出版販売状況

●今日の文化通信の速報によると、2013年上半期の出版販売状況は、雑誌は低迷しているが、書籍は前年並みだという。返品率も、書籍は良いという。私は、長年、日本の出版界の動向には注目してきている。出版は文化の重要な要素だと考えているからである。…

研究者に倫理研修

●国民の税金から支出される、研究費を不正に受け取っている研究者が多発していて、これを防ぐために、研究者に、倫理研修を受けることを義務化するという。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 【編集委員・浅井文和】国の研…

中尾佐助氏の 『分類の発想 思考のルールをつくる』

●今日は、芸文稿の会の月例会があって、何と、私が研究発表の当番であった。仮名草子研究を振り返って、反省すべき点は反省し、改めるべき点は、潔く改めて、一歩を進めたい、という趣旨だった。参加者からは、厳しい御意見が出されたが、いくら歳は取ってい…

電子書籍、安売り合戦

●今日の朝日新聞によると、電子書籍の業界が、値引き合戦を展開しているという。電子書籍の現在は、様々な問題をかかえながら、紙の本と共生しながら出版文化を変質させていくのであろう。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 全品30%…

大矢数

●斎藤モールドのブログに「遠的といってかなりの距離を狙うんですが、50メートルくらいあるのかな?」とある。江戸時代も、殺伐たる戦国時代から平和の世となり、武道も競技のような傾向が出てきた。京都の三十三間堂の弓場で、1昼夜に射る矢の数を競った…

斎藤家・第14代目、斎藤将盛氏は弓の名人

●斎藤金型製作所の社長のブログに、御子息が米沢で行われた国体予選の最終日に弓道で出場して好成績を残したと書き込んでおられた。斎藤家第14代の一雅君は、諱名に斎藤将盛の号を与えられている。やはり、武士の子孫は武士の血が流れているか。 。。。。…

岩波書店、六法全書の刊行終了

●朝日新聞などの報道によると、岩波書店は、80年以上に亙って刊行してきた、『六法全書』の刊行を、平成25年版で終了するいとう。私も、何回か購入して、時々読んで、法律は、結構面白い本だった。最近、販売部数が減少したのは、インターネットの影響と…

鈴木翠園追悼和歌

●昨日は、若宮貞次先生の追悼短歌会の歌評会を拝聴させて頂いた。幕末維新に幕臣として、最後の佐渡奉行を勤め、明治以後は歌人として生きた、鈴木重嶺・翠園は、明治31年(1898)11月、85歳でこの世を去った。若宮先生よりも3年早かった。若宮先…

歌評会

●今日は、国分寺の大仙寺へ行ってきた。文禄4年(1595)、正善院日堂上人開山。最初は江戸八町堀に堂宇を構えたが、後、浅草八軒寺町に移り、昭和20年3月10日大空襲で焼失、昭和23年(1948)5月、現在地に移転・再建した。小平市上水南町2…

企画展「古地図にみる江戸時代の美濃」 岐阜市歴史博物館

●岐阜市歴史博物館で、企画展「古地図にみる江戸時代の美濃」が開催されている。正保2年(1645)の『美濃国絵図』をはじめ、貴重な古地図が展示されている。その中には、陶玄亭散人・安藤武彦先生の寄贈された絵図『濃州岐阜絵図』も展示されている。 …

俳句結社の現状

●今日の朝日新聞に、俳句結社の現状について、宇佐美貴子氏の報告が掲載された。伝統的な和歌から現代短歌へ、芭蕉に代表される俳諧から現代俳句へ、と日本の短詩型の文芸は、脈々と続いている。短歌雑誌『あかね』は、若宮貞次先生が選者として、29年間継…

鈴木翠園墓参、感謝

●教え子の乃村さんから封書が届いた。大久保の全龍寺の鈴木重嶺先生のお墓参りに行きました。現在の御住職様御夫妻、若住職様にお会いして、御挨拶を致しました。先代の御住職様御夫妻も、御高齢ですが、お元気の由でした。先生が建てた「鈴木重嶺・翠園の墓…

『古典にみる日本人の生と死 いのちへの旅』

●原 道生氏・金山秋男氏・居駒永幸氏の共著、『古典にみる日本人の生と死 いのちへの旅』が刊行された(2013年5月15日、笠間書院発行、定価3800円+税)。明治大学人文科学研究所草書の1冊である。本書の執筆意図について、「はじめに」で、次の…

侍言葉

●『歴史REAL 大江戸侍入門』に「侍言葉」の項がある。「御座る」「貴殿 きでん」「御主 おぬし」「身共 みども」「拙者」などの言葉。これらの言葉の語源は、狂言や謡曲で使われている言葉にたどりつくという。武士が狂言や謡曲を好んでいたことと関係し…

国宝、羽黒山五重塔、ライトアップ

●庄内日報によると、鶴岡市羽黒町手向の羽黒山内にある、国宝「羽黒山五重塔」が13日から9月半ばまで、夜間にライトアップされるという。9日には報道関係者等を対象にした内覧会が開かれ、暗闇に浮かび上がる威容が、関係者を圧倒したという。 ●羽黒山五…

『歴史REAL 大江戸侍入門』 発行

●洋泉社MOOKの『歴史REAL 大江戸侍入門』が発行された。1、侍の仕事と実情 2、侍の江戸の暮らし事情 3、侍の余暇と遊興 4、侍の掟とタブーこの4点を柱にして、各項がさらに細分化されて、詳細に説明されている。また、巻頭には『武家邸内図屏風…

東京国際ブックフェアと出版界

●有明の東京ビックサイトで、今年も「東京国際ブックフェア」が、7月3日〜6日、開催された。私は、大学で出版文化史を講義していた頃は、学生の希望者と共に見学したり、「出版文化史」の掲示板で、その様子を報告したりしていたが、退職後は余り行かなく…

国語国文学科の思い出

●昭和女子大学のHPのトップには、今年度から新しく、 グローバルビジネス学部 ビジネスデザイン学科 2013年4月スタート と新学科の開設を告げており、同時に、 短期大学部 (2012年度入試をもって学生募集を停止しました) とも告示している。 ●少子化時代に…

電子書籍端末の現状

●朝日新聞の記事によると、電子書籍端末の普及の現状は、昨年度の出荷台数は、47万台だという。各機種別のシェアは、1位=キンドル38.3%、2位=コボ33%、3位=リーダー25.5%。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 民間調査会社のMM…

「エコベント・ライト」 日本経済新聞 紹介

●昨日の、斎藤金型製作所のHPで、「エコベント・ライト」が日本経済新聞に紹介されたことを知った。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 樹脂用精密金型の斎藤製作所 エコベント・ライト 開発 樹脂用精密金型メーカーの斎藤金型製作所(山形…

国会図書館、デジタル化資料送信対象候補リスト

●国会図書館が、各図書館等に送信予定候補リストが公開された。早速、アクセスしてみたが、実に膨大な資料である。古典籍と戦前期の図書だけ一覧したが、長時間を要した。全件リスト 図書(戦前期) 約22万点の資料のリスト 図書(戦後期) 約30万点の資料の…

路上の芸術

●今、小手指駅の周辺には高層のマンションが多く建てられて、私が千葉から引っ越してきた頃を思うと、誠に昔日の感がある。30年前であるから、駅前には広い道路しかなく、店はファミリーマートが1軒のみだった。しかし、今は、マンションの周りの公園には…

奈良大学博物館 企画展 「板木さまざま 芭蕉・蕪村・秋成・一茶も勢ぞろい」

●奈良大学博物館の企画展「板木さまざま 芭蕉・蕪村・秋成・一茶も勢ぞろい」が、2013年6月24日(月)〜9月7日(土)の間、同大学博物館で開催されている。この企画展の図録を拝見したが、近世出版史から見ても、画期的な内容である。「板木(はんぎ)」…