国宝、羽黒山五重塔、ライトアップ

●庄内日報によると、鶴岡市羽黒町手向の羽黒山内にある、国宝「羽黒山五重塔」が13日から9月半ばまで、夜間にライトアップされるという。9日には報道関係者等を対象にした内覧会が開かれ、暗闇に浮かび上がる威容が、関係者を圧倒したという。
羽黒山五重塔平安時代の920年代、平将門が創建したと伝えられている。全国には国宝の五重塔が9カ所あるが、東日本では唯一、最古の塔でもある。同塔周辺を含む羽黒山杉並木は、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三つ星の評価を受けている。
●今回は東北復興の願いを込め、この地域から元気を発信しようと、地域の宝である五重塔に文字通りスポットライトを当てるもの。参拝者は、随神門で提灯を借りて五重塔に向かう。このとき中学生以下を除き、1人300円以上の「協力金」の提供をお願いする。これが、東北復興への支援金になるのだろうと思う。
仮名草子作者、如儡子・斎藤親盛の母方の叔父が羽黒山の警護の責任者だったので、如儡子もこの山内の道は何度も歩いて、この五重塔も仰いだことと思う。如儡子を研究している私も、手向の宿坊に宿泊して調査してきた。しかし、明治維新神仏分離の愚行で、山内の寺、約300は破却されてしまい、貴重な資料群は雲散霧消してしまった。

■国宝「羽黒山五重塔」  庄内日報 より