仲小路彰著『未来学原論』

●今日の朝日新聞の広告に、仲小路彰著『未来学原論』(国書刊行会)が出ていた。

「戦後の世界を驚くべき正確さで予言した、知られざる歴史哲学者による啓示の書」

とあり、菊判・上製・4935円 とある。

●ついに、というか、ようやく、というか、この偉大な思想家が注目されるようににったか、と、私は実に感慨深い。私は、平成16年3月、この仲小路彰の『未来学原論』が CMF国際大学から発行された時、19000円で購入している。それが、今度、4935円で販売されたのであるから、これは、お買い得である。1人でも多くの人に買って、そして読んでもらい、仲小路彰という、歴史上の偉大な思想家を知って貰いたい。そう思う。

●私が、初めて、この「なかしょうじ・あきら」という人物に興味を持ったのは、かなり前である。昭和60年(1985)だったと思う。池袋土曜会の大久保力雄氏から、この名前を知らされた。大久保さんは仲小路先生に師事していた。大久保さんの話では、大変な人物に思えた。著書も多いらしい。私は、国会図書館で「仲小路彰」を調べたが、出たのは数冊に過ぎない。そこで、「仲小路彰著作目録」の作成を、大久保さんに提案した。

●大久保力雄氏は、その後、寝る目も惜しんで著述目録の作成に取り組んだ。全て実物に当たって作成した『仲小路彰先生著述目録(稿)』、別巻を含む複写210枚、420頁、6分冊を完成し、仲小路先生の山中湖研究所へ収めた。

●もちろん、今日、仲小路彰が、より広く知られるようになったのは、大久保さん1人の努力ではない。仲小路彰の教えを受けた、野島芳明氏や「仲小路彰研究会」の方々の御努力によるものと思う。この事を、少しは関与した私も、非常に嬉しく思う。
●歴史上の偉大な人物は、必ず、いつかは発掘され、顕彰されるものである。人間の叡智は、だから、素晴らしい。

仲小路彰著『未来学原論』(国書刊行会) 朝日新聞の広告

■CMF国際大学発行の『未来学原論』

仲小路彰 フランシス・ハール氏撮影

■『懐想 仲小路 彰』 昭和61年9月1日発行
 大久保力雄氏と私の関係が記されている