墓石の耐震化

●今日の河北新報によると、東日本大震災のおり、大被害を受けた、お墓の墓石の倒壊をきっかけにして、墓石の耐震化を進めているという。
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墓石の耐震化、東北で着々
接着剤を塗り、墓石の穴にステンレス棒の位置を合わせる作業員=宮城県亘理町 東日本大震災をきっかけに、東北では墓石の耐震化への関心が高まっている。転倒などで損壊した墓の修復に併せ、業者が工事依頼を受けるケースが増えた。金属棒の挿入や接着剤による固定といった技術開発も進んでおり、業界団体は「事故防止のためにも検討を」と呼び掛けている。(鈴木拓也)
<「震度7でも」> 
13日の盆の入りが近づいていた8月上旬、宮城県亘理町内の墓地。「下ろしていいよ」。クレーン装置でつり上げられた墓石の位置を確認すると、男性従業員は装置を操作する同僚に声を掛けた。
 転倒防止に向け、この日は墓石の間に2本のステンレス棒を挿入した。1本だと揺れで墓石が回転し、土台を傷付けるためだ。接着剤も併用して耐震性を高めた。
 作業に当たった石材店、菊地石材工業(亘理町)の菊地善孝社長(55)は「しっかり補強すれば震度7地震でも倒れない。震災後は災害に備えたいという顧客が増えている」と話す。
<さらに普及を>
 石材店や関連業者でつくる日本石材産業協会(東京)によると、石の継ぎ目を加工する簡易な耐震化は20年以上前に始まった。その後、耐用年数が長い接着剤が開発され、金属棒や器具で固定する工法が普及し、改良も重ねられている。
 東北大研究チームの調査によると、震災では仙台市周辺だけで数百単位の墓石が倒壊したことが判明している。津波の直撃を受けた被災地全体では、被害規模が大きく膨らむのは間違いない。
 これまでも大規模地震による墓地被害があったものの、耐震施工の割合はまだ1割に満たないと業界関係者はみる。対応が各石材店に委ねられてきた上、先祖代々の古い墓地にあらためて手を加える人が少ないためだ。
 業界は2003年に研究会を設置し、報告書をまとめるなどして耐震技術の共有に取り組んでいる。日本石材産業協会の担当者は「墓石が転倒すれば人に危害が及びかねない。耐震施工をさらに普及させていきたい」と話している。
2014年08月13日水曜日
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●一般庶民は、自分のお墓の管理も、この程度だろうと思うが、さて、徳川将軍のお墓はどうであろうか。私は、もうずーっと前に、上野寛永寺の浦井正明先生に教えて頂いた。将軍の墓石は、これまでの大地震でも倒れなかった。それは、すごい仕掛け、構造になっているからである。
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「・・・直径約90センチ、厚さ4.6センチもの宝塔の円筒の部分が、なんと周囲の8角の唐銅や石で造られた基壇の中央を貫いて、基礎の石の部分にしっかりと固定されていたのである。したがって周囲の8角の部分はこの宝塔にとってはほとんど形態を整えるための飾りであって、宝塔そのものは紛れもなく円筒部分で支えられていたわけである。これでは少々の大地震ぐらいで倒壊するはずはないのである。・・・」(浦井正明著『もうひとつの徳川物語』1983年11月12日、誠文堂新光社発行)
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■東北の墓石の耐震化 
 河北新報 より

■徳川将軍の墓石