貴重な資料 『近世部会会報』

●渡辺守邦氏から、貴重な資料を頂いた。日本文学協会の近世部会から発行された会報である。1979年10月発行、内容は「特集 伽婢子」である。過日の、日本近世文学会春季大会で、渡辺氏が「備後鞆の浦の『伽婢子』」と題して発表されたのがきっかけで、風間誠司氏から提供された由。この種の資料は散逸しやすく、かつて、日本近世文学会の過去の発表要旨を探したが、閲覧できなかった経験がある。有り難いことである。

●この会報には、森山重雄氏がトップに執筆しておられ、今は亡き坂巻甲太氏も名を連ねておられる。また、月例会では、浅井了意の『伽婢子』『狗張子』を取り上げて講読されている。

●この日本文学協会の近世部会では、かつて、『井関隆子日記』も取り上げて講読して下さった。この時は、私達の、日本文学研究会へ、会報をお送り頂き、大変参考になる内容であった。私は、日本文学研究会では40年以上、月例会に参加し、講読・研究発表で御指導を頂いた。また、野田寿雄先生が始められた、第1次の仮名草子研究会にも参加させて頂き、仮名草子作品の講読を通して、多くの方々に、いろいろ教えて頂いた。このような、有り難い研究環境に対して、改めて感謝申し上げたい。

詳細→http://www.ksskbg.com/kanabun/news.html

■■『近世部会会報』1979年10月発行