古書目録

●今日、日本の古本屋のメールマガジン175号で、「古書販売目録展」の開催を知らされた。江戸時代の書籍目録に関しては、過日、市古夏生氏の労作『元禄・正徳・ 板元別出版書総覧』が刊行され、一歩も二歩も研究を進められたが、古書店は江戸から東京・近代に移っても活発に活動してきた。仮名草子作品の古書価の研究は水谷不倒氏が取り組まれた。近代の古書価に関しては、私もネット上に多少アップしている。文学・文化の研究に古書は大切な要素であろう。
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千代田図書館企画展示「古書販売目録のココが好き!」
2014年12月29日〜2015年3月21日
千代田区千代田図書館 企画チーフ 河合郁子

皆様ご存知のとおり、古書販売目録(古書目録)は、古書店が発行する商品紹介カタログです。販売のためのカタログですから、古書を買うつもりがない人が手に取ることはありません。また、商品が売れてしまえばその役目は終了し、長期間保存されることは滅多にありません。ところが過去の古書目録には、思いがけない魅力や活用方法がたくさんあるのです。
本展では、趣味の目録読書から学術研究まで様々に古書目録を活用する8人の達人が“とっておきの一冊”の魅力と活用事例についてご紹介します。「酒」「女」「お役に立ちそうな錦絵ものの類」などワクワクするような見出しが並ぶ目録、実在しない本を「買取一覧」としてリストアップしたお茶目な目録、雲を掴むように困難な書物来歴調査に役立った目録、「日本聖人鮮血遺書」「妾の年期証文」などアヤシイ商品が掲載された目録、学生愛書家の将来を古書店主へと導いた運命の目録など。見ればきっと貴方も古書目録が好きになるはず。展示期間中には、トークイベント「目録読書の愉しみ」も開催されます。どうぞお楽しみに!

<展示概要>
① 趣味の目録読書から学術研究まで様々に古書目録を活用する8人の達人が“とっておきの一冊”を紹介し、その魅力や活用事例について、前期・後期に分けてパネルで紹介
② パネルで紹介された古書目録をガラスケースで展示
③ 古書目録や古書・古書店に関する書籍約130冊を展示・貸出
④ 展示で紹介される目録の一部を、展示会場とインターネットで公開
④については、木内書店(昭和7年、28年)、荒木伊兵衛書店(昭和7年)、白木屋即売展(昭和37年、文車の会)のものを、千代田Web図書館電子書籍のライブラリー)に収録します。パネル図版や展示ケースでご覧いただけるのは目録のうち数ページですが、電子書籍にすることで全ページをインターネット経由で、どなたでも気軽に閲覧していただけるようになります。

また、展示パネルの内容をまとめたリーフレットも準備しています。展示後期から会場で配布し、図書館ホームページ等でも配信する予定です。千代田web図書館リーフレットで、遠方の方にも是非とも古書目録の魅力に触れていただきたいと考えています。
企画展示「古書販売目録のココが好き!〜8人の達人が選ぶ、とっておきの一冊〜」ついて http://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20141121-15010/
千代田図書館蔵古書販売目録コレクションについて
http://www.library.chiyoda.tokyo.jp/findbook/kosho/
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■古本屋のメールマガジン175号

千代田図書館の 古書販売目録展