落ち葉掃きと校正と

●このところ、玄関先の桜の葉が、毎日毎日、はらはらと散る。朝晩ではなく、朝昼晩と掃かなければ、隣近所に迷惑する。定年後、落ち葉の掃除は私の担当であるが、葉の落ち方も、その日の気温や風など、天候の具合で違う。落ち葉の色合いも、その年の気候によって異なる。掃く箒も沢山あって、どれを使うか、選択が大変である。何事も、奥が深いものである。
●このところ、落ち葉掃きと共に、書斎では、『仮名草子集成』第53巻のサブ校正を進めている。作品は『棠陰比事加鈔』。これは中国の裁判物『棠陰比事』を基にして、当時の日本人にもわかりやすく読めるようにしたもの。林羅山の著作とされている。私は、今回、初めて読んでいるが、実にむつかしい。漢籍の素養が要求されるものである。この原稿を拝見して、執筆した担当者には、心から敬意を捧げる。漢字も、初めて見る字も多く、それに、俗字・略字など次々に出てくる。現在の私には、いささかシンドイ仕事であるが、私にふさわしい日々か。
■昼の掃除


■『棠陰比事加鈔』