「昭和天皇実録」 完成

●今日の、朝日新聞によると、「昭和天皇実録」が完成したという。1901年〜1989年の天皇の、日々の動静や関係した出来事を記録したもので、全61冊、約12000頁だという。宮内庁書陵の職員が編集にあたり、24年の歳月をかけたという。非常勤職員も含めて112人の人たちが担当し、人件費を除く経費は、約2億3千万円とのことである。公刊は、出版社が入札で決まり、全19冊、来年3月から、5ヵ年計画で刊行予定だという。
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昭和天皇実録」が完成 計61冊、編集に24年5カ月島康彦、中田絢子
2014年8月21日20時19分

昭和天皇
 昭和天皇(1901〜89)の日々の動静や関わった出来事などを記した「昭和天皇実録」が完成し、21日午後、皇居・御所で、天皇、皇后両陛下に献上された。内容は9月中旬に公表される。大正天皇実録は一部が黒塗りされて公開されたが、今回は黒塗りはないという。
 昭和天皇実録は、宮内庁が87年の生涯を確実な資料に基づいてまとめた、いわば公式記録だ。在位期間は歴代最長の62年。開戦から終戦後の復興に至るまで、激動の昭和史をめぐる新事実が明らかになるかが注目される。
 宮内庁によると、実録は和製本で、昭和天皇の誕生(1901年)から逝去(89年)までを4部にわけて年代順に記述されている。計61冊(1冊は目次・凡例)で、分量は「明治天皇紀」の1・5倍にあたる約1万2千ページ。これまでの天皇実録は文語体だったが、今回は初めて口語体が用いられた。
 編集作業は昭和天皇の逝去翌年の90年度に16年計画で開始。2回の延長を経て約24年5カ月で完成した。宮内庁書陵部の職員が、昭和天皇の元側近ら約50人に聞き取り調査し、全47都道府県のほか、米国、英国など海外にも計5回出張。侍従ら関係者の日誌、外国の公文書など約3千点の資料を集めた。非常勤を含めて計112人の職員が関わり、経費(人件費をのぞく)は約2億3千万円。
 21日は、御所で両陛下に昭和天皇実録が提出され、宮内庁の風岡典之長官が完成までの経緯、概要を報告した。宮内庁によると、天皇陛下は「実録が完成したことをうれしく思います」という趣旨の感想を述べたという。
 昭和天皇実録は近く入札で出版社が決まり、5カ年計画で公刊される。公刊本は計19冊の予定(1冊は索引)で、来年3月に2冊(1901〜20年)が刊行される見通し。(島康彦、中田絢子)
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●今回の「昭和天皇実録」は、明治天皇の時のように、黒塗り部分はないという。編集段階で修正しているのであろう。いずれにしても、その時代を生きた人間としては、最重要な人間の記録であり、後世、歴史を考える時の、重要な資料となる。もちろん、徹底的な資料批判を加えて利用しなければ、歴史の真相の拠り所にはならない。
昭和天皇  朝日新聞 より


■「昭和天皇実録」 全61冊