祝 『近世文芸』 第100号 発行

●日本近世文学会の機関誌『近世文芸』第100号記念号が発行された。創刊は、昭和28年・1953年である。第2次世界大戦が終って、国文学界にも、新しい動きが出始めた頃であろう。『日本近世文学会会報』創刊号の執筆者は、久松潜一・守随憲治・野間光辰小野晋の4氏である。以後、暉峻康隆・正岡容竹本綱太夫・渥美かをる・重友毅・金田弘・・・、このような先達のお名前が連なっている。戦後の近世文学研究は、このような方々によって拓かれたのである。
●この記念すべき、第100号には、収録論文の総目次と索引が付されている。戦後の近世文学研究の流れを見る上でも便利である。この号には、仮名草子研究の論文も収録され、実証的な研究姿勢が頼もしい。
■『近世文芸』第100号記念号