イラン 繁盛する 論文執筆業者

●今日の朝日新聞によると、イランのテヘラン大学の門前に、論文執筆代行業者のビラが貼られていて、繁盛しているという。テヘラン大学は、日本で言えば国を代表する東京大学のようなもので、言ってみれば、赤門の前に論文執筆代行業者の宣伝ビラが貼られているようなものらしい。驚いたことである。日本の国を代表する東大や京大の実情はどうなってるのか、気にはなる。何しろ、日本を代表する国立大学の教授が、テレビのお茶の間のコメンテータをしていることもあり、いささか気にはなる。
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世界発2014)イラン、論文代筆横行 テーマまで設定・想定問答も伝授2014年6月25日05時00分

 イランで、学生の代わりに論文を書くビジネスが横行している。似たような事例は世界各国にあるようだが、大規模でかつ大っぴらにやられていることに驚く。「代行執筆者」の多くも若者たち。核開発問題を巡る制裁がもたらした経済の悪化と就職難が、不正の背景にあるようだ。
 「論文を最短時間で!」「質は保証」「修士でも博士でも」――。首都テヘラン中心部のエンゲラーブ通りにポスターが並ぶ。ビルの壁、公衆電話、歩道橋まで見境なく、路上にはビラ配りの姿も。向かいはイラン随一の権威を誇るテヘラン大学の正門。日本で言えば東京大学の赤門前だ。
 「英語論文も書くよ」。ビラ配りの男性に誘われるまま、記者はイラン人助手とともにオフィスビルの一室へ。女性スタッフ3人が笑顔で迎える。「どんな論文をお望みですか。博士号の取得者が書くから安心ですよ」。慣れた口調で説明が始まった。
 ポスターを見る限り、こうした「論文作成業者」は少なくとも10カ所はある。記者と助手は6カ所を訪ねた。すべてテヘラン大の至近。利用がばれれば学生は処分されるはずだが、堂々と看板を掲げている。
 どこも文系、理系、芸術系と何でも対応し、年300〜1千本の実績があると誇った。論文の分野だけ伝えれば、テーマ設定から代行する。博士号取得者と独自にネットワークを築き、「分野によっては現職の教授が書く」と宣伝する業者も。1本の執筆に1〜4カ月かけ、完成した論文は電子ファイルで提供される。
 価格は学部生で1本300万リアル(実勢レートで約1万円)、修士で1200万リアル、博士では2千万〜3千万リアル程度が相場。会社員の月給が平均4万円程度とされるイランだが、手の届かない額ではない。 【以下省略】 (テヘラン=神田大介)
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テヘラン大学前、論文執筆代行業者の宣伝ビラ  朝日新聞デジタル より