〔日記〕 とは
●今日は、久々の研究会で、クタクタになった。席上、日記について話題となり、思わずネットを検索してみたら、「日記万華鏡」というサイトに出合った。実に面白いので、紹介する。
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日 記 万 華 鏡
日記とは
日記とは日々の出来事をある程度連続的に記録したもの。記録として扱わ
れるものから文学として扱われるものまで様々。期間・分量も様々で、世界
的に存在する。 (ウィキペディア)
出来事や感想を一日ごとにまとめ、日づけをつけてその当日または接近し
た時点で記録すること。またその記録。日録。日乗。にき。にちき。(日本国
語大辞典)
A daily record of events or transactions, a journal;specifically,
a daily record of matters affecting the writer personally,or which come
under his personal observation. ( the Oxford English Dictionary )
(毎日の出来事やその処理 についての記録、日誌、とくに書き手に個人的に影響を及ぼす事柄や、その人物が見聞した出来事についての毎日の記録)
人の生活の中で、自分自身について顔赤らめずに物語ることのできる部分を毎日記録したもの。 (アンブローズ・ビアス「悪魔の辞典」)
日記の家 日記が有職故実の主要な典拠であったことから、朝廷の有職故実に
通じている家柄。また武官に対して文官の家。にきの家。
日記方 江戸幕府の表右筆で日記のことをつかさどる者
日記を読むことの効用
1 リアルタイムでの歴史との出会い
例外はあるものの、資料としての高い信頼度
正史では無理な歴史の裏面
ドンピシャリ、その時代との遭遇(世相・風俗ーーー)
2 一人のナマの人間との出会い
楽々とプライバシーの侵害
著名人の生活と意見(本音)に接し得る
3 反省の礎石
自己の生活との対比
日記を書くことの効用
1 毎日の記録 2 反省資料 生活点検
3 未来展望の手がかり 4 一日の区切りとしての意義
日本人と日記
日本では世界最古の時期より質の高い日記が大量に作られ、残されてきた。
従って、日本の歴史を知るためには、古文書などと同様に、大切なもの。
日本人ほど日記好きの国民はいない。(季語「日記買ふ」「古日記」「初日記」)
日記専門の出版社があり、年末には沢山の日記が店頭に溢れる。
その理由として、日本人の会話下手とか、就寝前の神への祈りがないことを
挙げる人もある。(多田道太郎・加藤秀俊対談「日記の思想・序説」)
ドナルド・キーンは第二次大戦中に戦場に遺棄された日本兵の日記を翻訳
する軍務の経験から、「日記をつけるという行為が、日本の伝統の中に確固たる
地位を占めている。」「なぜ日本だけ日記が文学となったのか。なぜ世界に類例なき優れた日記文学が次々と出現したのか。まさに世界文学史上の謎である。」
(「百代の過客ー日記にみる日本人ー」)
筋金入りの平和主義者のキーンさんが軍に入ったのは日本への関心のゆえだった。コロンビア大在学中に「源氏物語」に出会う。日本語を学ぼうと通訳を養成する米海軍の日本語学校に進んだ。ハワイの翻訳局で日本兵の日記や手紙を読んだ。アツツ島では日本軍の玉砕現場を踏んだ。次の赴任地は沖縄だった。
日記をめぐって
「自分史は考えようによっては日記の集大成と言えるかも知れませんよ」
赤木駿介(作家)
「新しい日記帳は、なんだか気味の悪いものです」 ドナルド・キーン
日記に文字を記すことを「日記をつける」という「日記を書く」でもいい
が、「つける」を多く使う。いつまでも残るように記すこと。これが「つける」
なのだと思う。 また「つける」は、あとから見てもわかりやすいように
決まったスペースがあると力を発揮する。日記には一日単位という枠がある。
日付、曜日、天気、ときには気温などの数字を並べるのも「つける」が得意
とすること。読む人の意向にかまわず既に決まっていることを習慣的に記す
には「つける」がぴったりだ。「書く」は形式を選ばないが、「つける」は
かたちをもつ。それも残すためである。 「日記をつける」荒川洋治
日記をつけるメリット
一日の準備ができる (計画性}
前日の感情をいったんリセットしてから書くことで、出来事と感情のバランス
がとれた内容となる (中立性)
多忙な人にはもっとも自由になる朝だから続けられる(継続性)
過去の貴重な経験や記憶を今日に活かすことができる(復元性)
つまり「朝」日記とは、効率的に無理なく続けられ、しかも過去の貴重な体験や知恵を今日これからの未来に結びつけることで、成功への可能性を高めていく魔法のツールなのです 仕事の八割は「段取り」で決まります。あわただしく朝を迎え、何の計画もなく仕事に臨む人と、「朝」日記で前日の仕事を振り返り、今日の計画を立てる人とでは、仕事の成果に大きな差がつくはずです。
(「朝」日記の奇跡」 佐藤 伝)
ぼくはどうして日記をつけるのだろう。日記をつけていると、自分のなかの
一日のほこりが取り払われて、きれいになるように思う。一日が少しのことばになって、見えてくるのも心地よいものだ。ぼくはその気持ちのなかに入りたいために、日記をつけるのだと思う。時間のすきをねらって、あるいは、寝る
前に、 ちょこっとつける。 そのひとときが好きだ。それがとても、ぼくには楽しいのだ。つけるときの、そのときのために、ぼくは日記をつけるのだ。
今日も、これからつけるつもり。 ( 「日記をつける」 荒川 洋治)
【以下省略】
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■「日記万華鏡」