千葉市民文化大学 昭和63年

●書斎を整理していたら、井関隆子関係資料の中に、千葉市民文化大学の講義概要があった。懐かしくてひろげて見たら、昭和63年のものである。千葉市の市民文化大学は、市民講座であるが、誠に充実している。当時は、国際文化学科、日本文化学科、生活文化学科、郷土文化学科の4学科があり、8コースに分かれていた。私は、日本文化学科の ③古典文学コースで、その内容は次の通りであった。

① 万葉の無常  阿部正路
② 竹取物語   雨海博洋
③ 古今和歌集  島田良二
④ 伊勢物語   中嶋尚
⑤ 大和物語   雨海博洋
⑥ 落窪物語   神作光一
⑦ 枕草子    神作光一
⑧ 源氏物語   島田良二
⑨ 更級日記   津本信博
⑩ 保元物語   栃木孝惟
⑪ 平家物語   杉本圭三郎
⑫ 小倉百人一首 新井章
⑬ とはずがたり 松本寧至
⑭ 徒然草    志村士郎
⑮ 好色五人女  青山忠一
⑯ 東海道中膝栗毛 中山尚夫
⑰ おくのほそ道における《挨拶》 森川昭
⑱ 井関隆子日記 深沢秋男 

●私は、11月18日で、最後の回であった。内容は、
 ① 近世の女流日記――新しい日記文学の発生――
 ② 井関隆子――ある旗本夫人の生涯――
 ③ 『井関隆子日記』の世界――さまざまな尽きない興味――
このような内容で、お話した。受講者は77名であった。まだ世間に認知されていない、『井関隆子日記』を取り上げることを許されたのが嬉しかった。
■古典文学コースの内容一覧