陶玄亭散人 近衛前久・紹巴に挑む

●陶玄亭散人・安藤武彦先生から原稿が届いた。「謾考 近衛前久・紹巴の連歌幅・幸若歌謡と徳元など」60枚である。『芸文稿』第7号に掲載予定のもの。生涯を通して、初期俳諧師、斎藤徳元の研究に打ち込み、大著『斎藤徳元研究』(2002年7月、和泉書院刊)をまとめ、今なお、研鑽の日々を送る、敬服申し上げる。散人は、平成25年9月25日の1日を次の如く詠じた。

 1 小春日や 書痴ままならぬ 思文閣
 2 京阪の 特急王子よ 古書の秋
 3 永禄の 香りやすなる 蓮の花
      ○○文庫からも注文ありし、とか。
 4 書痴の秋 前嗣のうた われ架蔵す

●里村紹巴の連歌発句幅を求めた折の連作句であろう。80歳を迎えた散人の、自分で自分を褒めてやりたい、という心境の詠とみる。散人は、来年3月の京都俳文学研究会でも発表と。ますます敬服。

織田信長七回忌、近衛前久自筆、追善連歌

■里村紹巴連歌発句幅