死亡記事

●私は、新聞の最後のページ出る死亡記事は、若い頃から、注意して目を通す事にしていた。それは、知っている方々の死を知り、失礼の無いように、ということもあったが、その外に、人の死をいつも意識したいからでもあった。死亡年齢と死亡原因に注意した。早世の方は、ガンや事故が多く、老齢の方では肺炎も多い。
●しかし、近年、この死亡記事に、変化があるように思う。以前は、○○会社元社長、○○大学名誉教授、○○大学元教授、等々の方が多かった。しかし、この頃は、この種の死亡記事が少ない。当事者や遺族の意向で、新聞社に通報しないのではないかと思う。もうだいぶ前であったが、ある大学の副学長のH先生の告別式に伺ったが、非常に小ぢんまりとしたものだった。おそらく、先生の御意思で、新聞社にも連絡せず、静かにお進めになったのだろう、と推測した。

●今日も、ある大学の教授だった、K先生の奥様から、はがきを頂いた。夫は6月30日午前2時38分、84歳にて永眠いたしました。低酸素脳症 自然気胸 肺気腫 のためです。というもの。K先生には、私は、本当に多くの御指導を賜った。常に、物静かで、ひかえめな先生であったが、研究への姿勢には、凛としたものを持し、厳しく導いて下さった。学会にもよく連れて行って下さった。

 K先生の御逝去を悼み 心から御冥福をお祈り申し上げます

●私も、K先生のように、この世を辞したい。