「真理がわれらを自由にする」

●今日の朝日新聞の「はじめての」は「国立国会図書館」である。

 1948年 東京の旧赤坂離宮(現在、迎賓館)を国立国会図書
館として開館
 1968年 永田町の東京本館が完成 上野図書館の蔵書を移転
 2002年 上野の旧帝国図書館国際子ども図書館として開館
       関西館を京都に開館
 2004年 電子化サービスの運用開始
 2012年 デジタルサービスを大幅に改修

●「真理がわれらを自由にする」
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国立国会図書館法の前文にもある設立理念は「真理がわれらを自由にする」。政治に知性を欠いていたことが無謀な戦争へと向かわせたという認識の表明である。まずは国会議員の「知識の泉」たるべし。次いで行政・司法。国民へのサービスは最後にくる。
「知識の泉」となるには、とにかく本を集めること。このため、国会図書館には「納本」という独特の制度がある。本や雑誌はいわずもがな。楽譜や地図、映画フィルム、CDなどの発行者も、定価の半額+送料の代償金と引き換えに納めなければならない。納本点数は昨年度で約100万。急激に、そして果てしなく巨大化する「バベルの図書館」でもある。   【朝日新聞 より】
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●作家で山梨県立図書館長の阿刀田高氏は、赤坂離宮時代から11年間国会図書館に勤務しておられたという。私は、学生時代、大学の3年・4年の頃は、赤坂離宮の本館、上野の帝国図書館早稲田大学図書館、日比谷図書館に日参していた。法政大学図書館は基礎的な文献のみの利用だった。
国会図書館の中央出納台の上のコンクリートに「真理がわれらを自由にする」と深く刻まれている。これは、昭和女子大学に勤務してからのことであるが、私は、この言葉に何度、勇気づけられたことか。上田秋成の『桜山本 春雨物語』を勉誠社から出す時、それまでの研究に出合って途方にくれた。多勢に無勢、そんな新説を出していいのか。そんな苦悩のひと夏だったが、孤立無援の私を支えてくれたのが、この金言であった。懐かしい思い出である。
朝日新聞デジタル 5月27日

国会図書館の中央出納台の上の言葉