河鍋暁斎の 能・狂言画  展

●今日は日本橋へ行った。妻からお見舞いの果物を買って来るように頼まれた。それも銀座千疋屋のものだと言う。ハイハイと出掛けた。隣の三井記念美術館を見たら、「特別展 河鍋暁斎の 能・狂言画」とある。昨日オープンしたばかり、これは寄らない訳にはゆかない。場内は余り混雑しておらず、暁斎の能画・狂言画をゆっくり拝見できた。この特別展は、法政大学名誉教授の西野春雄氏の監修による。
河鍋暁斎展は、以前江戸博でも開催されていて見たが、暁斎と言えば、妖怪の絵などが知られているが、今回の特別展は、能や狂言を主題にした絵画である。能衣装が豪華であり、これを暁斎の色彩筆致で描く、実に見事である。「能・狂言面之地取画巻」は、能・狂言の面などを写生したものであるが、全長16メートルの超大作である。暁斎が能狂言に傾倒していた様が想像される。
●「能・狂言扇面貼交屏風」「能・狂言画聚」は、実に優美で豪華。ともに福富太郎コレクションである。私は、大学を出たばかりの頃、遠藤周作の『現代の怪人物』の編集を担当して、この時、キャバレー王の福富太郎を知った。大変な美術品の収集家であった。それが、今、このようにして伝えられているのであろう。
■「河鍋暁斎の 能・狂言画」


福富太郎コレクション資料室所蔵