電子書籍の書店店頭販売システム「c―shelf」 スタート

●12月22日、トーハンが開発した、書店での電子書籍販売「c―shelf」がスタートした。取引先書店約1500店で電子書籍の販売を開始した。書店は店頭での電子書籍販売により15〜20%のマージンを受け取ることができ、さらに店頭での促進で会員登録した読者が電子書籍販売サイト「スマートブックストア」で直接電子書籍を購入した場合にも書店に5%のロイヤリティが支払われる。
 加盟書店は、c―shelf用店頭拡材(幟やステッカー、パネル等)を使って売場展開し、読者は買い物カードや電子書籍版のラベルが添付された書籍、c―shelfの検索端末で電子書籍を選び、レジで代金決済を行う。
 決済後にレジで受け取った「バウチャーシート」(引換券)に記載されたQRコードから総合電子書籍ストア「スマートブックストア」にアクセスし、無料会員登録とビューアアプリを端末にインストールして電子書籍をダウンロードする。ダウンロードしたコンテンツは、アプリで蔵書管理ができ、同時に3台の端末まで閲覧が可能。

●システムの主な機能
(1)店頭決済管理機能
(2)店頭販促ツール作成機能
(3)検索ツール機能
(4)販売情報管理機能
●「c-shelf」の特徴と今後の展望
(1)書店の取り扱い商材を拡大
(2)次世代型書店形態の開発
(3)書店における紙とデジタルの新刊同時発売を実現
(4)ハイブリッドな出版流通を構築

トーハンは、出版販売の最大手であり、出版社約4000社と取引がある。電子書籍と紙書籍を合わせて販売するシステムとして、出版流通体制の今後に大きな影響を及ぼすだろう。

■「c―shelf」