精進する 陶玄亭散人

●今日、陶玄亭散人、安藤武彦先生の「斎藤徳元の四季発句集「有馬在湯日発句」を読む」が責了になった。『近世初期文芸』第29号掲載である。寛永5年(1628)の徳元の作品である。全ての句に注釈を付し、句意を付ける。労作である。全体では膨大であるので、連載の予定。完結が今から楽しみである。

●速達の封筒に、11月に行われた、京都・北野天満宮で行われた「京都連歌の会」の様子を伝えてくれた。発句は陶玄亭散人、
 天満つや色かへぬ松神守る
 丹の橋映しなほも澄む水

北野天満宮は、菅原道真を祀る。天慶5年(942)創建。現在の社殿は、慶長12年(1607)に豊臣秀吉が造営したという。その伝統的な神社で、現在の文化人たちが、連歌の会を開く。京都ならではの風土である。井関隆子は、息子の親経が、徳川家斉の正妻・広大院の使者として京都へ行った時、土産に京の短冊を貰い、江戸のものより、一回り大きく、とても優雅である、と褒めている。伝統とは、そのようなものだろう。散人、大いに、風雅の道に興じておられる。

■「京都連歌の会」 北野天満宮にて