森川昭氏の『夷參』、尽きない研究への情熱

俳諧研究者、森川昭氏のマイ雑誌『夷參(いさま)』第6号が発行された(平成24年9月29日)。『夷參』は、森川氏が『下里知足の文事の研究』を加速するという目的で発行された。創刊号は、平成22年8月29日発行である。

●第6号には、森川氏の、
○千代倉家日記抄 四十二 ―寛政六年〜九年(伝芳)―
が掲載されている。この「千代倉家日記抄」は、第一回目が、昭和63年12月に『俳文藝』に発表された。以後、『帝京大学文学部紀要国語国文学』『帝京大学文学部紀要日本アジア言語文化』『帝京国文学』『夷參』等に連載され、今回のものが、第42回目である。この1つをとってみても、森川氏の『下里知足の文事の研究』についての、並々ならぬ情熱が拝察され、これに対して、心からの敬意を捧げずにいられない。

●人間の生き方にも、様々あって、それは、それで、御本人の自由であるから、特に文句も無い。研究をワキにおき、テレビのコメンテーターをしていても、それは一向に構わない。しかし、生涯を近世俳諧研究に打ち込まれ、大学定年後の今、なお、下里知足の研究に燃焼し続ける森川昭氏の姿勢には、感動せずにいられない。

★『夷參』第6号の詳細 → http://www.ksskbg.com/kanabun/news2.html

■『夷參』第6号

■『千代倉家日記(伝芳)』寛政9年5月12日