『かぐや姫と絵巻の世界 一冊で読む竹取物語』

上原作和氏・安藤徹氏・外山敦子氏の『かぐや姫と絵巻の世界 一冊で読む竹取物語 訳注付』(2012年10月31日、武蔵野書院発行、定価1500円+税)が出た。そのオビには、次のようにある。
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■本書の底本は、中田剛直氏旧蔵・新井本(中田家蔵)を用い、これに詳細な注釈と現代語訳を付した。ちなみに、新井本の現代語訳は本邦初である。さらに江戸期流布本の典型である、東京大学国文学研究室蔵『竹取物語絵巻』のもっとも鮮明で保存状態の良質な絵画をフルカラーで収載した。また、同絵巻の詞書翻刻をも付して、その異同を簡明に提示することで、本文伝流史を一覧する。
 巻末には解説に加え、東京大学本、国会図書館本、諏訪市本、九曜文庫本、チェスター・ビーティー・ライブラリィ本、武田氏旧蔵本、ハイド氏旧蔵本、小型絵、正保版本、龍谷大学本、立教大学本の構図比較一覧表をも提示した。
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●わが国の物語の祖とも言うべき『竹取物語』の絵巻で、この作品の各場面を描いた、18図が収録されている。実に見事な絵巻である。詳細は、「新刊案内(近世文学・その他)」を参照して頂きたいが、誠に行き届いた内容である。殊に「『竹取物語絵巻』場面・構図比較一覧」は、11の伝本を整理したもので、労作だと思う。

★本書の詳細 → http://www.ksskbg.com/sonota/shin.htm

■『かぐや姫と絵巻の世界 一冊で読む竹取物語 訳注付』

■ 図 1 翁と嫗、かぐや姫を養う

■ 図 17 かぐや姫、昇天する