地下鉄サリン事件

オウム真理教地下鉄サリン事件を起こして、世間を震撼させたのは、平成7年(1995)3月20日である。今から17年前になる。昨15日、特別手配されていた最後の1人、高橋克也が東京鎌田のマンガ喫茶で逮捕された。17年間の逃亡生活であった。彼のバッグの中には、麻原彰晃の著書が入っていたという。宗教の恐ろしさを思う。

●3月20日午前8時ごろ、営団地下鉄丸ノ内線日比谷線、千代田線の地下鉄車内で、化学兵器として使用される神経ガスサリンが散布され、乗客や駅員ら13人が死亡、負傷者約6300人が出た。日本において、当時戦後最大級の無差別殺人行為である。大都市で一般市民に対して化学兵器が使用された史上初のテロ事件として、全世界に衝撃を与えた。

丸ノ内線、池袋発荻窪行では、池袋発7時47分の第3車両目に、御茶ノ水駅でサリンを散布した。中野坂上駅で乗客から通報を受けた駅員が重症者を搬出し、サリンを回収したが、列車はそのまま運行を継続した。同線では1人が死亡し、358人が重症を負っている。

●実は、この日、私は東大図書館へ行くために、池袋から丸ノ内線に乗り、8時20分に本郷3丁目で下車した。図書館へ入り、『鎌倉物語』を調べ始めた頃、係員の女性からこの事件のことを知らされた。時間的にも、下車駅でも、少しずれていれば、この事件に巻き込まれていた訳である。

山梨日日新聞の号外


■逮捕された 高橋克也 朝日新聞 より