如儡子、斎藤親盛の『百人一首』注釈

●『如儡子百人一首注釈の研究』(2012年3月20日、和泉書院発行、定価12000円+税)が、ようやく刊行された。如儡子は、仮名草子可笑記』の作者のペンネームである。大学2年の時、この作品に出合って、興味を持ったのが運のつき。それから、ずっとこの人物に付き合ってきた。この人物は、随筆風の仮名草子の次に、何と百人一首の注釈に取り組んだ。

如儡子がやってる事なので、田中伸氏も、野間光辰氏も避けては通れなかった。お二人も苦しんだようである。門外漢の私にはトント分からない、と本音を吐露してもいる。もちろん、私も苦しんだ。しかし、如儡子がやったのだから、私も避けるわけにはゆかない。研究者というか、取り付かれた者の宿命だろう。

●私は、平成8年から、この難題に着手した。15年かかって、ようやく1つの答えにたどり着いた。田中宗作氏も田中伸氏も野間光辰氏も、もうこの世にはおられない。御在世ならば、是非とも差し上げたい。

●今回の拙著、錚々たる和歌の研究者の方々の「百人一首注釈書叢刊」の別巻に入れて頂いた。如儡子も夢のようだと思っているだろう。私も、こんなに嬉しい事は無い。多くの方々に助けられて仕上がった。心から感謝申し上げる。

★本書の詳細 → http://www.ksskbg.com/kanabun/shin.htm

■『如儡子百人一首注釈の研究』