文字情報のデータベース化

島田大助氏を研究代表者とする『中国笑話集と日本文学・日本語との関連に関する研究』という、研究成果報告書が発行された。
研究組織は、次の方々である。
研究代表者 島田 大助 豊橋創造大学 教授
研究分担者 佐伯 孝弘 清泉女子大学 教授
研究分担者 川上 陽介 京都大学   非常勤講師
研究分担者 荒尾 禎秀 清泉女子大学 教授
研究分担者 山口 満  豊橋創造大学 専任講師

研究目的は、次の通り。
本研究は、日本と中国の笑話について研究を行い、以下の点を明らかにする
ことを目的とする。
○日本、中国の笑いの性質を明らかにする。
○日本、中国の笑話の影響関係を明らかにする。
○中国笑話から、噺本、浮世草子をはじめとする近世小説や、落語・講釈・講談といった舌耕文芸・芸能への影響を明らかにする。
○漢字表記との比較を通して、中国語受容の特徴を明らかにする。
以上の研究を通じて、文学研究はもとより、国語・芸能研究、日本と中国の風土
・文化・国民性を比較検討する上で重要な情報を研究者に提供する。

●私が注目したのは、「文字情報のデータベース化」である。「中国笑話集における文字情報のデータベース化」という、梅田氏・山口氏・島田氏の研究である。コンピュータの容量が大きくなり、版本に印刷された漢字の情報が、振り仮名、送り仮名、返り点まで、情報として組み込まれるようになった。以前は、視覚で見比べて、考えていたことが、データとして検索して比較し考察できる可能性が出てきた。この研究の、改良、進化、そして、内容の比較検討にまで進むことを期待したい。


★本書の詳細 → http://www.ksskbg.com/sonota/shin.htm

■『中国笑話集と日本文学・日本語との関連に関する研究』