ネット書店 急増

●2月10日付の朝日新聞デジタルで、札幌の古書店が、ネット書店に進出していると報じている。札幌古書籍商組合によると、加盟約40店のうち「無店舗型」がほぼ半数を占めるという。「店舗の家賃も負担になり、ネット市場に出て行かざるを得なかった」と言うのが実状のようである。

●東京都古書籍商業協同組合の古書検索データベース「日本の古本屋」に出品すると、ネット販売で客が全国に広がった半面、全国の古書店と競合することになる。同じ商品が20〜30点と並ぶこともあり、競争は激しくなったという。これが、現在の古書店の実状である。

●私も、以前は、神田の古書街に週に一度くらいは通って、古書を求めていたが、買いたい本があっても、即購入はしない。5軒6軒と回って、同じ本の保存状態と価格を比較して、最適な本を購入していた。ゆえに、神田へ行くと、クタクタになった。

昭和女子大へ勤務するようになって以後は、専ら古書目録を利用していたが、最近は、ネットの「日本の古本屋」を多く利用する。同じ本の価格の違いにびっくりすることも多い。最安値のは避けて、安めのものを注文している。

●因みに、私の本を検索したら、現在、26点が出ていた。
○井関隆子の研究・・・8000、9500、10000。
仮名草子研究文献目録・・・2500、2800、3360、3800。
仮名草子集成 11巻・・・6300、15750。
仮名草子集成 16巻・・・8000、18250。
仮名草子集成 17巻・・・8000、17500、18350。
仮名草子集成 22巻・・・8000、17500。
仮名草子集成 9巻・・・3000。シミ、ヨゴレ。
○『可笑記』の諸本について・・・500。
 昭和43年日本近世文学会春季大会・発表参考資料 川瀬一馬氏への献呈サイン
可笑記大成・・・9800、10000、15700、20000、31500、32000。
可笑記評判・・・10500。
 深沢秋男校訂 / 近世初期文芸研究会、 近世初期文芸研究会、 1冊、 昭45
○桜山本 春雨物語・・・10000、12600。
○旗本夫人が見た江戸のたそがれ 井関隆子のエスプリ日記・・・360、400、600。
●こんな感じである。考えさせられるのは、昭和43年に学会発表した時の資料、川瀬先生に献呈したものが、500円で出ている事と、昭和45年にガリ版自費出版した『可笑記評判』が10500円になっていることである。この本の製作実費は650円程度で、120部発行した。

■「日本の古本屋」