電子書籍 三つどもえ

●今日の朝日新聞によると、電子書籍専用端末として、東芝が2月に「ブックプレイス」を発売するという。専用端末は、ソニーのリーダー、パナソニックのUT−PB1と日本だけで3社が電子書籍の市場を争うことになる。価格は、東芝2万2千円、ソニー1万8900円、パナソニック2万9800円。購入できる本の数、表示方式などは、別表の通りであるが、専用端末以外に、タブレットPCが多用されている今、どうして書籍専用端末なのか。

東芝の調査によると、現在のパソコンの普及率は5600万台であり、日本の人口の約半分程度であるという。1人1台の時代へ進むのは確実で、そう考えると、5000万台程度の潜在需要があることになる。パソコンを所有していない人には、「自分専用のパソコンが欲しい」「パソコンは重くて持ち運び不便である」「スマートフォンでは文字が小さくて見づらい」という意見が多いという。タブレットPCの用途についてのアンケートでは、1位がインターネット、2位が電子書籍だという。つまるところ、タブレットPCに興味がなかった人を振り向かせる「入門機」にしたいからだと言う。パソコンを持っていない5000万の人々を対象に、時間的には限定的な商品として売り込む、ということのようである。

●液晶のカラーか、電子ペーパーのモノクロか、重いか軽いか、などなど、それぞれ特色はあるが、何でもいいから、このような便利な機器が普及して欲しいと思う。ただ、私個人としては、問題はコンテンツである。10年も経てば、学術書も電子化されて、格安で読めるようになるだろう。それを待ちたいが、年齢的に無理のようである。

朝日新聞 1月27日