たそがれ

●「たそがれ 黄昏 夕やみ 〔人生の盛期を大分過ぎた意にも用いられる〕」(新明解国語辞典・3版) 私は、少し前に「江戸のたそがれ」という書名の新書を出したが、これは幕末の衰退した世相をとらえたものだった。今日、落ち葉を掃いていて、我が家を見渡したら、〔人生の盛期を大分過ぎた〕私にふさわしい景色に思えた。

●今年も、朝夕悩まされた桜の葉も、ほぼ散った。10鉢ほど並んでいたバラの花も、ローズガーディナーの白木さんが他界されて、5、6年にもなるので、全く手入れせず、今は1輪のみ咲いている。他には、小さな可憐な白い花がひっそり咲いている。庭の苔もじっと冬を迎えようとしている。ただ、紅葉だけが、今、綺麗な深い秋を伝えているようである。

●私は、世界の暑い所も、寒い所も、観光で見てきたが、日本は、春夏秋冬の自然に恵まれた所だと、つくづく思う。春もいいが、秋もいい。東日本大震災の被災地のことを思うと、これから迎える寒い冬に心が痛む。

■我が家の草花
たった、1輪のバラ







■今、紅葉が美しい