井関隆子 = 若尾文子 か 杉村春子 か

●昨日は、日本橋伊場仙ビルへ行って、〔NPO江戸連〕の葉月講で、会員の皆さんにお会いした。幕末の旗本の主婦、〔井関隆子〕について話せと言われると、何をおいても、いそいそと出掛ける。どうも、隆子はfuakiさんのタイプらしい、彼女に惚れ込んだらしい、と評される所以である。

●タイプらしいと言われても、隆子の風貌も容貌も不明である。桐壺の更衣も明石の君も紫の上も同様に分からない。源氏物語絵巻など、後世の絵師が描いたものに過ぎない。昭和女子大の学生は、ドラマ化の時は、若尾文子がいいと思います、と言う。これを妻に伝えたら、いや、若尾より、杉村春子でしょう、という。想像力に乏しい私には、全く、思い浮かばない。でも、小綺麗にしていたおばあさんの様には思う。

●葉月講では、隆子の遺した文章から推測される、幕末の武家の主婦、離婚し再婚し、1日1日を充実して生きていた彼女の様子をお話した。講の後の懇親会が、とても楽しく、多くの方々から、様々な事を教えて頂いた。中でも、隆子は井関家から望まれて嫁いだものと思う、という御意見には、私は、考えたことが無かっただけに、目を開かれた思いがした。有難いチャンスを頂き、久々の長時間のおしゃべりに、快い疲労感を覚えた。

■『江戸連』第6号 2011年3月31日発行 定価300円(税込み)

若尾文子 ネットより複写

杉村春子 ネットより複写