1924年創刊 『子供の科学』 健在

●今日の朝日新聞、教育面に、誠文堂新光社の月刊『子供の科学』の編集長・柏木文吾氏が「節電の夏 エネルギー問題に関心」と題して執筆しておられる。『子供の科学』9月号は、東日本大災害に学び、備え、生きのび、立ち直れ! を特集している。この月刊誌は創刊から87年。来年、創業100年を迎える誠文堂新光社の看板雑誌の1つである。この科学雑誌から、多くの科学者が育った。

●私は、この誠文堂新光社の辞典部にお世話になったことがあるが、その当時、『子供の科学』の編集長は、女性の竹内さんだった。この伝統ある雑誌を、多くの編集部員を指揮して、毎月、よい内容の特集を組み、多くの、科学少年に愛されていた。

誠文堂新光社は、明治45年(1912)、小川菊松によって創業された。当初は「誠文堂」の社名の書籍取次業であったが、やがて出版界に新出、「新光社」を吸収合併して、現在の社名になった。小川菊松は、日本を代表する出版人の1人である。この、長い伝統をもつ出版社も、一時、経営の危機に陥り、非常事態になったが、月刊誌を1度も休刊する事無く、経営再建を果たした。私がお世話になっていた頃は、社員180名くらいであったが、現在、60名ほどで、伝統的な出版活動を継続している。私は、この誠文堂新光社の辞典部にお世話になったことを、心から誇りに思っている。

■『子供の科学』 2011年9月号

朝日新聞 8月24日