「朱書」

●書家の承春先 先生から速達が届いた。過日、お願いしていた「斎藤筑後守記念碑」に刻む碑文の原稿である。お手紙によると、原物の寸法が、縦1m20cm×横88cmと大きいので、まず、半分くらいの大きさで書いて、文字の配列や行間などのバランスを確認して、正式の原寸の原稿に仕上げるとの事である。

●送られてきたものは、縦81.2cm×横55.5cm、「朱書」である。パソコンで印字したものとは異なり、文字・文章の配列、改行の部分、など、全てに亙って、先生の御配慮が伺えるものである。何字×何字、と機械的に作られたパソコンの文章に生気が注入されたような趣きである。

●承先生によると、このような碑文の原稿は、石が黒いので、墨で書くと彫刻の作業が大変なので、朱で書く事もあるとのことである。書家の名前の下にも、「○○ 書」「○○ 謹書」などの他に「○○ 朱書」と書くこともある由。なるほど、と教えられることが多い。

●早速、御子孫の斎藤豪盛氏にコピーを送り、承先生には、これで、お進め下さいと、お願い申し上げた。斎藤光盛も、広盛も親盛・如儡子も、多分、喜んでくれるものと思う。

■「斎藤筑後守記念碑」の草稿