日本大学 「近世文学資料展」

●6月11日・12日と、世田谷・桜上水の日大文理学部で日本近世文学会春季大会が開催された。研究発表会の前に、同時開催の「近世文学資料展」を閲覧したいと思って、早朝から出掛けた。実は、日大に隣接する、都立松原高校にも立ち寄った。この高校の校歌は、先輩の菅原真靜先生の作詞であり、妻がこの高校の卒業であるので、気になっていた。立派な高校(建物)だった。

●「近世文学資料展」も、開館間もなくだったので、係りの方以外は閲覧者も少なく、ゆっくり閲覧させてもらった。大田南畝自筆の『南畝集』『調布日記』や『江戸名所図会』の校正刷本は、大変興味をもった。百人一首関係で、『三部抄』『百人一首拾穂抄』などは、現在、如儡子百人一首注釈の研究が進行中ゆえ、参考になった。奈良絵本の『竹斎』は、初めて閲覧できたが、今度『仮名草子集成』第49巻に収録予定であるから、ありがたい展示であった。

●私は、昭和40年8月28日、日本大学図書館で『可笑記』の寛永19年版12行本を閲覧・調査させて頂いたが、その頃、図書館は、神田にあったと思う。今回の研究発表も充実した内容で、久し振りに研究の雰囲気を味わった。

■「近世文学資料展」

■『竹斎』 江戸初期写 1冊 武笠文庫

■『竹斎』 天和3年刊 鱗形屋版 2冊