千住宿 炎天寺・常楽寺

●昨日は、研究会の人々と、江戸四宿の1つ、千住宿の見学をした。石山秀和氏の調査によれば、天保14年(1843)の、千住宿の旅籠屋は55、家数は2370、人口は9956だという(『一個人』2011・5)。江戸四宿というと、何といっても、まず品川宿を思い出す。しかし、旅籠屋こそ93と品川の方が多いが、家数も人口も千住宿の方が多い。千住宿は、岩槻道・水戸佐倉道・下妻道の分岐点でもあり、奥州街道の拠点として繁栄したのであろう。

●昨日は、小林一茶ゆかりの寺、炎天寺と、江戸の文人・竹塚東子の墓がある常楽寺を見学した。一茶は、しばしばこの炎天寺を訪れたという。一茶の「やせ蛙まけるな一茶是にあり」の句碑も建てられていた。これにちなんで、毎年、11月23日の一茶忌には一茶まつりが行われているという。常楽寺では、瀧善成氏の「竹塚東子の『俳画帖』と彼の全生涯」(昭和55年3月刊)という貴重な資料を頂いた。

●心配された雨も降らず、文学散歩資料を作成して下さったS先生の御厚意もあり、地元のM先生の説明も頂けて、充実した1日となった。

■『一個人』2011年5月、石山秀和氏執筆