日本文学電子図書館と日本文学Web図書館

●一昨日、株式会社 古典ライブラリーから「日本文学Web図書館」というパンレットが郵送されてきた。日本文学研究のための会員制有料サイトである。コンテンツは、①和歌文学ライブラリー。②和歌&俳諧ライブラリー。③平安文学ライブラリー。④辞典ライブラリー。⑤電子ジャーナル。という事で、とりあえず、今年の9月に①の和歌ライブラリーを配信開始するという。この①には『新編国歌大観』(角川学芸出版)と『新編私歌集大成』(古典ライブラリー)が収録される。①の個人会員の年会費18900円、法人年会費252000円だという。

菊池真一氏と私は、2000年5月13日、「日本文学電子図書館(J−TEXTS)」を開設した。日本文学の古典や近代の著作権の切れた本文を無料で研究者に提供しようという趣旨でスタートした。私達は、テキストの入力費として、かなりの資金を投入した。全国にアシスタントを募って、入力してもらったのである。コンテンツは、古典・近代の日本文学作品であるが、近代・近世などは、菊池氏、中世文学などは荒山氏の努力によっている。私も、定年後は、近世文学、特に仮名草子作品を公開する予定であったが、思わぬ仕事が入って、殆ど協力していない。この点は申し訳ないと思っている。「日本文学電子図書館(J−TEXTS)」は、多くの研究者に活用されていて、11年後の現在のアクセススは、722675である。

●「日本文学Web図書館」の『新編国歌大観』などは、私もCD−Rで利用して、便利であったが、それを、今度、ネット上で販売することにしたということである。①〜⑤の内容を予定しているようであるが、「日本文学Web図書館」というならば、岩波の『日本古典文学大系』(新編も)くらい収録して欲しいところである。

■「日本文学Web図書館」


■「日本文学電子図書館(J−TEXTS)」

★■「日本文学電子図書館(J−TEXTS)」→
http://www.j-texts.com/index.html