鈴木重嶺 墓所 被害

●昨日、新大久保の、鈴木重嶺菩提寺・全龍寺の、高崎宗倫氏からメールを拝受した。今回の、東日本大震災の被害は、新宿新大久保の全龍寺でも被ったという。全龍寺の墓域はかなり広大であるが、およそ10基の墓石が転倒し、4基の位牌が損壊したという。建物は1棟の瓦の葺き替えが必要とのことである。鉄筋コンクリートで新しく建築された、大きな全龍寺であるが、自然の威力の凄まじさを思う。

●ところで、高崎氏によると、鈴木重嶺の墓石は無事であったようであるが、その子の重明と孫の重孚の墓石が倒れてしまった由である。墓石には芯のようなものは入っていないとの事で、転倒もやむをえないと思う。一般的には、このようなお墓が大部分ではないかと思う。徳川将軍のような、地下深くに埋められた大きな基礎石まで、直径90センチ、4.5センチの厚い銅の円筒で接続するような仕組みはない。いずれ、松本家で修復されるものと思う。私も、『芸文稿』の第4号が、近々出来る予定なので、昭和女子大の教え子とお伺いしたいと思う。

●因みに、鈴木重嶺は、佐渡奉行まで勤め、退任後は、歌人として多くの人々に歌を教えた。その葬儀には、1068名の参列者が名前を連ねているが、戒名は貰わなかった。過去帳には「従五位鈴木重嶺君 号翠園 不受法名」とある。

■被害を受けた 鈴木重嶺墓所 高崎宗倫氏より拝受

鈴木重嶺墓所 全体

鈴木重嶺の墓石
 
鈴木重嶺の案内板

鈴木重嶺過去帳の記載