「好古成癖」 → 清掃する事癖と成る

●長い間、古典を研究していると、知らず知らずのうちに、好古癖が付く。知人の中には、中昔のことを研究していて、テレビも家に置かない、という御仁もいる。現世の汚濁にまみれたくないという事らしい。しかし、これなど、ドダイ無理な話であろう。出来るならば、温故知新といきたいものである。

●リタイアした昨今の私は、古きを好むこと癖となる、どころか、朝晩の落ち葉の清掃が癖になりそうである。玄関先のソメイヨシノの大木、直径は50センチ位で、枝は道路へかなり張り出している。これから、はらり、はらり、と落ちる葉は途絶える事が無い。猛暑がようやく去ると、今度は、落葉の出番である。これからの落ち葉の清掃は、大変だと思うが、毎日の修練で、箒の使い方も上手くなると、余り苦にならず、癖になりそうである。

●私の書斎の前の窓には、いつも緑の葉が枝を広げて、暑さだけでなく、心を癒してくれる。風にゆれる葉を眺めながら、雑文の構想を練る。春秋は、両方の窓を開ければ、心地よい風が流れる。現役時代は気付かなかったが、毎日、毎日、この書斎で過ごす身になると、妻の配慮に感謝したくなる。

■書斎の窓の緑



■これは、パソコン・デスクの所

■「好古成癖」
冨樫省艸 刻 陰刻方形 30ミリ×30ミリ