第3次 位牌修復

●本日、仏像文化財修復工房の松岡誠一氏から、「斎藤家 御位牌(天保嘉永)修復報告書」が届いた。松岡氏には、昨年から、斎藤親盛・如儡子の斎藤家の位牌を修復して頂いている。その第3回目の修復が終り、8月17日に斎藤家へ搬入され、次の位牌を預かったとのことである。有り難いことである。

●今回の報告書も、その修復過程が詳細に記され、写真によってよくわかるようになっている。これらの写真を拝見すると、工房で仏像修復に取り組む松岡氏の様子が想像される。このような、仏像修復の第一人者によって修復される、斎藤家の位牌は幸せである。

●今回、修復して頂いた位牌は、斎藤家の第9代・斎藤英盛、位牌には「幽斎院自得従容居士 天保十五甲辰十月四日」とある。英盛は天明3年(1783)に出生、62歳で天保15年に没している。この位牌には、英盛の妻が「貞祖妙光大姉」と並記され、嘉永4年(1851)に没している。没した時の年齢は未詳であるが、この1基の位牌から、幕末の斎藤家の様子が、様々に想像される。文化財とは、そのようなものである。

■「斎藤家 御位牌(天保嘉永)修復報告書」

■斎藤家の第9代・斎藤英盛の位牌