「石投水」

●日本最大の出版社、講談社の子会社「星海社」が、4月28日設立された。かつて、光文社や東都書房が設立されたのを思い出す。現在、光文社は活発に活動しているが、東都書房はどうなったのか。それは、それとして、今回の星海社は、Webサイトの企画および制作、イベント事業などを行うという。そのウェブサイトが9月にオープンする。講談社電子書籍時代への対応と見ていいだろう。

星海社はあらゆる才能が結集するウェブサイト「最前線」のプレオープンを9月上旬に向けて予定いたしております。「最前線」では、小説、漫画、そしてウェブならではの魅力あふれるスペシャル企画をすべて無料でご用意いたします。また、それらのコンテンツに対する特殊な著作権保護のプロテクトは、著作者サイドからの要望がない限りは一切行う予定がありません。ウェブ時代のオープンな表現の最前線として、「最前線」は機能していくことを目指しています。どうかご期待下さい。」

●小説や漫画など全て無料で読めるらしい。また、著者の強い申し入れが無い限り、著作権も保護しないで、コピーも出来るという。ウェブで公開した作品は、その後、書籍化したり、映像化して、そこで、利益を上げるという。様々な問題点を包含した新会社のスタートが目前に迫っている。水に投じられた石の波紋は、今後の出版界にどのような影響を及ぼすか。楽しみである。

■新しい企画「星海社

■「星海社」の設立記者会見。左端が講談社の社長