『徳川幕臣 人名辞典』 発刊

紀伊国屋書店Book Web からのメールで、『徳川幕臣 人名辞典』の発行を知った。早速注文して、現物が届いた。竹内誠・深井雅海・太田尚宏め白根孝胤 共編、『徳川幕臣 人名辞典』(A5判、804頁、2010年8月20日、東京堂出版発行、12000円+税)。徳川幕府幕臣(旗本・御家人)に、町奉行与力・儒者・医者・絵師・狂歌師なども収録している。徳川幕府が開府された頃の、慶長元和年間に各大名から取り立てられた人物は採録していないが、この凡例を理解すれば、むしろすっきりする。2100余名の詳細な経歴を記した、この辞典は実に便利である。なお、東京堂出版は創業120年に当たり、その記念出版の1つでもある。盛衰の激しい出版界の中にあって、100年を優に越した老舗出版社の歴史にも祝意を捧げる。

●同じ東京堂出版の『徳川幕府事典』(竹内誠編、2003年7月20日発行)も活用しているが、すこぶる便利である。私は、卒業論文仮名草子を選択したが、津田左右吉や久米邦武などの本を読んで、歴史の資料も大いに活用した。『徳川実紀』・『徳川禁令考』などは学生時代から利用していた。『寛政重修諸家譜』『柳営補任』も、嬉々として活用した。今回のように、諸資料を使ってコンパクトにまとめた辞典・事典が無かった頃のことである。

●今度の『徳川幕臣 人名辞典』には、井関親経・井関親賢・庄田安照・庄田安利・新見正興・新見正路・鈴木重嶺など、私の研究とも関連する人物が採録されていて、有り難いと思う。

■『徳川幕臣 人名辞典』

■『徳川幕府事典』