90歳の学究の見る目

●昨日は、90歳のお祝いを済ませた、笠間先生のお見舞いに行った。重友先生の下で、芭蕉・蕪村・一茶などを研究されてきた。私も日本文学研究会では、非常に多くの御指導を賜り、今もなお、お導きを頂いている。先生は、体調が思わしくなく、このつころ、老人ホームで生活されている。私は、定期的に伺っているが、頭脳明晰、毎日、小型のノートに、その時、その時の、考えたことなどを記しておられる。1ヶ月に2冊ほどになるという。

●テレビもよく見るが、気になったニュースなどは、メモして感想を記しておられる。このところ気になったのは、例の、113歳で都内最高齢とされていた老人の所在が確認できず、30年も以前に他界していたのをきっかけに、全国では30人以上の高齢者が他界していたと言う。この件に関して、笠間先生は頭を傾げ、感想をノートに書き込んだという。内容は分からないが、想像はできる。

●区役所の担当者は「性善説」にたって、処理しているので、死亡の届け出がなければ、生存となる、とテレビで説明していたのを、私も見た。社会保険庁の問題も、「申請方式」故、申請が無ければ、そのまま放置して済ませてきた。お役人様、何とかナランかい。

■笠間先生が新築祝いに下さった、東山魁夷の書簡
これは、書斎に掛けてある。


■先生の好きな画家の作品
これは、玄関に掛けてある。