バナナ

●菊池氏が、バナナが安いと書いている。→いろいろエッセーhttp://gwaikotsu.blog.shinobi.jp/
「バナナが安い。しかも甘くておいしい。
4本で98円。日本の商社とフィリピンの業者との手数料、さらに運送費をとったら、栽培農家の取り分はどれほどなのかと気の毒になる。」

●その通りである。私の子供の頃は、兄が東京のお土産にくれたバナナを自慢して食っていた。終戦から今日まで、私達の食生活は大変な変り様である。一昨日、斎藤医院へ薬を貰いに行って、ついでに、隣の〔コーヒー樹屋〕で一休みした。たまたま、マスターと常連さんと3人で、戦後の食料事情に話題が及び、盛り上がった。マスターは蔵前、常連さんは浅草育ちの江戸っ子、何とも粋で品のあるお二人。それに引替え、甲斐の山猿の私は恥ずかしい。しかし、戦後の食料難の時代を生きた3人、バナナも卵も話題になりました。

●バナナについて、私は衝撃的な経験をしたことがある。平成3年(1991)7月、この5月に他界された、文芸評論家の梶木剛氏らと共にインドネシアへ遊びに行った。梶木氏が立案したもので、豪華な10日間の旅だった。ホテルで出されたバナナを食べて、私は、その食感にショックを受けた。これが、ホントウのバナナか・・・。それまで、私が日本で食べていたのは、ホントウのバナナでは無かった。この衝撃は、インドネシアの大学へ招聘されて行っておられた、佐藤彰先生も帰国後に語っておられたので、私の味覚に誤りはないだろう。

■■『百味』2010年7月号
この『百味』は、東京有名百味会発行で、編集は、やはり〔樹屋〕の常連さんがやっていて、毎月マスターから頂く。毎号、表紙の写真は見事で、惚れ惚れする。今月は「みのきち」提供の「七夕五色五味豆腐」