夢のような出来事

●私は、研究者を目指した時から、学び・吸収したことは、極力、放出することにしてきた。書き上げた原稿は、机の中にはおかず、とにかく公表するようにしてきた。ゆえに、何時、死んでも心残りは無い。それは、今も同じである。雑誌等に発表した論文を集めて単行本にするよりも、別に、単行本を出せばよい、という方針であった。

●そんな訳で、単行本も、60冊ほど出したが、これらは、殆ど売れない内容のもので、発行部数も、500部・300部が殆どで、中には、120部の自費出版もあり、市販といえども、限定50セットというものもあった。これが、専門書・研究書の現実である。

●2007年11月、生れて初めて、一般向けの軽い啓蒙書を出した。70歳にして初めての経験ばかりで、驚きも喜びもひとしおであった。それまで、私の書いた本など、宣伝広告など、セイゼイ専門雑誌に1回でれば良い方で、新刊紹介・書評も1回あれば、無上の喜びで、それを嬉々として読んでいた。

●ところが、文春新書の1冊として出した『旗本夫人が見た江戸のたそがれ』は凄かった。2008年1月1日の文藝春秋の社告に拙著も入り、全紙に全5段の広告が出たのである。書評・新刊紹介も、朝日新聞日本経済新聞毎日新聞東京新聞埼玉新聞等々に出してくれた。私としては、一生に一回のことで、天にも昇る思いだった。謝々、謝々。

■『旗本夫人が見た江戸のたそがれ』書評・紹介→http://www.ksskbg.com/takako/hsyohyo.html

■2008年1月1日の文藝春秋の広告、朝日新聞

■2008年6月19日、朝日新聞

■2008年6月19日、朝日新聞

■2007年12月16日、朝日新聞

■2008年1月20日、日本経済新聞