御位牌の修復

●昨日、仏像文化財修復工房の松岡誠一氏から『斎藤家 御位牌(寛政)修復報告書』が届いた。長井市の斎藤氏から先日、詳細な手紙を頂き、お電話でも話し合った。第2回目の位牌の修復が済み、5月5日に松岡氏と共に、赤湯の孝雄和尚を招いて入仏式を済ませたという。斎藤氏は、この際、一番大きな位牌が入るような仏壇を新しく造りたいとも仰っていた。このように、御先祖様を大切にする様子に接し、私は感激と感謝の念がわく。初代・光盛、2代・広盛、3代・親盛(如儡子)、そして、13代・豪盛氏。卒論で如儡子・斎藤親盛を選んで、本当に良かった。

●松岡誠一氏の修復報告書、第1回目と同様に、時代を経て伝えられた文化財に対する周到な配慮をもって実施された、その様子が詳細に記録されている。先祖への敬虔な崇拝と、掛け替えの無い文化財への細心な対応が、私の心を揺さぶる。斎藤さん、松岡さん、有難うございます。私も、心して、如儡子の伝記をまとめ上げます。

●実は、昨日、『斎藤親盛(如儡子)伝記資料』の中に組み入れる「七、斎藤親盛(如儡子)の著作」を脱稿したところである。もちろん、解説的な簡略なものではある。『可笑記』『砕玉抄』『堪忍記』『百八町記』俳諧作品、斎藤親盛は、大した作家であった。近世文学の中でも特筆すべき存在として、後世へ伝わるだろう。


■■『斎藤家 御位牌(寛政)修復報告書』

■修復前

■修復後