CJKDLI 中日韓連携 電子図書館

●今日のニュースで、日本・中国・韓国の3国の国立図書館が連携して電子図書館を立ち上げるということを知った。6月下旬に協定を結び、各館が電子化した書籍をネットで検索し、読めるようにするという。「中日韓デジタル図書館推進協議会(CJKDLI)」(仮称)を設立することで合意したという。すばらしい。

●現在、中国国家図書館は約72万冊、韓国国立中央図書館は約21万冊、日本の国立国会図書館は約16万冊、電子化して公開しているというが、これらをベースにする。言葉を入力すると、他国語に変換して横断的に検索できるようにし、いずれは、本文も自動翻訳して各国語で読めるようにする計画らしい。

●日本は、歴史的に見ても、多くの文化を中国から移入し、これを消化して、日本独自の文化を作り上げてきた。中国から多くの書籍を輸入し、そのまま読むだけでなく、これを和刻本として出版し吸収した。また、中国書籍を韓国・朝鮮で出版し、それを輸入した。〔朝鮮版〕である。このように、大国・中国の文化を少しずつ輸入し、これを消化していった点が幸いした。中国文化に飲み込まれなかった(私は、そのように理解している)。ネット情報の吸収・消化は、即時的に、一気であるが、まず、大丈夫だろう。

■■ 朝日新聞 2010年5月12日