グーグル 中国撤退

●3月23日の報道によると、アメリカのインターネット検索大手のグーグルは中国本土でのネット検索サービスを22日から停止したという。中国政府が検閲によって検索の制限を加えていて、この検閲撤廃を要求するグーグルと調整がつかなかったというのが原因のようである。

●今日の朝日新聞の記事によれば、中国当局は、18の分野で報道の禁止を通達したと言う。人民元切り上げ問題、官僚の腐敗、食品の安全、新疆ウイグルチベット関連、貧富の格差、等々である。グーグルは香港版サイトに転送して検索できるようにしたらしいが、現在では中国大陸からのパソコンではアクセスできないようだ。

●私は、平成6年(1994)に2週間ほど中国を廻った。とにかく広い。万里の長城で広大な国土を守ろうとした民族の長い歴史と苦悩が、ひしひしと伝わってきた。市街地で交通事故を起こしても、警官が立ち会って、その場で、即決処置しないと膨大な案件を処理できないと、ガイドさんは言っていた。また、その頃、ようやく証券取引が始められて、人々は自転車で取引所へ乗り付けて、直接、株取引をしていた。

●その人民元が、ドル・ユーロ・円などと渡り合って、世界の金融に影響を及ぼしている。12億以上と言われる国民の情報統制も大変であろう。ネット情報社会への対応には、中国共産党も苦慮しているものと思う。

■■朝日新聞 3月23日 夕刊

■■朝日新聞 3月25日