NIKON  VS  CANON、 50年、終りなき闘い

●アサヒカメラ 2010年1月号の特集が、またもや「一眼レフ50年戦争 ニコン対キャノン、勝者なき闘い」である。日本の一眼レフカメラでは、1957年にアサヒペンタックスが先行発売された。ニコンもキャノンも遅れて、1959年(昭和34年)にNIKON−F、CANON−Flex を発売した。私は大学1年の頃で、友達の大久保君は即NIKON−Fを購入、彼のニコンFのシャッターを押させてもらっていた。私がNIKON−Fを購入したのは、大学卒業直後の1962年である。出版社の初任給が16000の時、NIKON−Fは70000だった。

●アサヒカメラが「明暗を分けた初代」と見出しを付けているように、50年経った今も、ニコンFは中古カメラの中でも人気の的である。ニコンFは故障も少なく戦場カメラとしても活躍し、スポーツ報道でも、ニュースカメラマンもニコンを多く使用していた。また、NASAのスカイラブやアポロ計画で宇宙を飛んだのもニコンであった。私は、中学生頃からのカメラ狂で、レンジファインダー時代から、レンズに定評のあったニコンのファンだった。ニコンのモデルチェンジは、7・8年間隔だったので、チョコチョコ新型を発売する他社と異なって、購入しやすかった。それにニコンには安い価格のモデルは無かった。

●しかし、デジカメ時代になり、様相は変り、デジタル一眼カメラのシェアはキャノン有利に展開している。これは、カメラ自体の性能とは別であるが、企業である以上、市場の闘いももた、重要である。2009年1月〜10月の月次合算では、キャノンが39.6%、ニコンが32.3%、以下、ソニーパナソニックオリンパスの順である。シェアの点でも、ニコンとキャノンは激烈な闘いを続けている。

■■ 『アサヒカメラ』2010年1月号