復刊ドットコム 『和英併用 机上辞典』

●「復刊ドットコム」というサイトに『和英併用 机上辞典』への、様々な声が寄せられている。

◎OKM  父から譲り受けた黒い表紙の増訂版を愛用しているのですが「鸚鵡」より前のページが既に無く、他のページも外れてきたので同じ物を購入しようとしたところ、すでに絶版と知りました。
漢字と幅広い意味に加え、おまけ的にではありますが英語が付いているところと、ちょうど良いサイズがとても気に入っているので復刊を強く希望します。

◎rd  復刊希望します。

◎かしこ  何冊か他の辞書を使っていても、結局この辞書に戻ってきてしまいます。収録数も範囲も絶妙で、普通に調べた時に「載ってない!」と思ったことがありません。そして一度にいろいろ調べられて、本当に便利です。私の辞書もそろそろ痛んで来て、新しいのに買い替えようと思ったらもう売ってないと知ってびっくりしました。こんなにいい辞書なのに!ぜひぜひ復刊していただきたいです!

◎cacao  こんなにおもしろい辞書! また手にしたいです

◎よしの  これひとつで、意味、漢字、英語を調べられるのが魅力です。何十年も愛用しており、進学祝でも大変喜ばれました。古書店で見つけても大抵ボロボロで、使える状態のものは存在していません。ぜひ復刊していただきたいです。還暦を迎えた叔父が学生時代に購入し、それ以後、母と私で使い続けています。この辞典の使い勝手を求めて、小型の国語・漢字辞典と英和・和英辞典を何冊か購入しましたが、「机上辞典」を超えるものは有りませんでした。今ではもうボロボロになってしまいましたが、半世紀近くの間お世話になっております。復刊を強く希望します。

◎kyo  小学生の頃から愛用しています。さすがに痛みが激しく新しい辞書を何冊も買いましたが他の辞書では満足出来ずに今でも机上辞典を使っています。かゆいところに手が届く、日常でも役立つ素晴らしい辞書だと思います。復刊を強く希望します。

◎ビートル  カミさんも自分も「机上」を使っていました。カミさんなどは、未だに、現役で使っています。
もうぼろぼろですが、使いやすさはぴかいちです!

◎godzy  和英辞典にもなって便利。手元の物がぼろぼろなので復刊を希望します。

◎をづゑゐぢ  漢字一覧を持つ辞典は数あれど、「総画数で引ける漢字一覧」を持っているのはこの辞書のみ。加えて、これ一冊でほぼ用が足りる、と言っていいくらい多機能でありながら、「机上」と呼ぶにふさわしい大きさ。今までで一番使い勝手のよい辞書でした。

◎kohisamanoo  この辞書に勝るものなし! 手あかで真っ黒になってしまいました。

◎ゆりと  漢字の意味を知るのには最高の辞書。説明が詳しいので理解しやすいし、和英辞典としても使える。日常生活ならこの辞書ひとつだけで事足りる。ぜひ復刊してほしい。手持ちのはもう原形が無いのですぐにでも買い替えたい。

◎くま  現在所有してますが、古くなってしまい・・・たいへん便利で使い勝手がいい! 最高の辞書です。

◎兼A  普段使っているこの「机上辞典」が使いやすいので、子供へのプレゼントにしたい。

●多くの読者に支えられ、今、なお、復刊を望まれている『和英併用 机上辞典』は、文学博士・高野辰之編 誠文堂新光社発行である。

●また、こんな声もある。
机上辞典
「学習辞典は紙で」という記事を書きましたが、実は子どもの頃に国語の学習辞典を使った経験がありません。では何を使っていたかといいますと、誠文堂新光社の「和英併用 机上辞典」という実用辞典です。編者は文学博士の高野辰之さんで、初版は1932年(昭和7年)9月18日です。
最初は親が使っていたこの辞典の黒表紙版(第2増訂版だと思う)を貰い受け、その後、緑表紙→赤表紙と使いつづけてます。緑表紙は昭和55年の全面改訂第一版、赤表紙は全面改訂第二版の1990年10月1日第93刷(!)です。
小中学生時代のボクのトレードマークは机上辞典と30センチ定規でした。この2つのアイテムを持っていると妙に気持ちが落ち着くのです。いま思うとこの2アイテムは「辞書を引く、線を引く」というダジャレコンビだったな(笑)。そこに私のルーツを見てください!見てくれ!見ろ!
でもこの机上辞典は誠文堂新光社のサイトでも紹介されておらず、なんだか復刊.comに投票されてたので、いまや品切れ(通常、絶版という言い方はしない)なのかもしれません。
この辞書のすばらしいところは、ずばり付録です。とにかく実用的な内容が盛りだくさんに詰まっています。それはあたかも「噂の真相」の一行情報のように(違うか?)。見出し語ごとに英訳とペン字とが載っており(ここまで実用と割り切って載せるのは、有る意味勇気が必要かも)、書籍・雑誌の寸法、度量衡表、総画索引、手紙の書き方、漢字部首一覧、国際単位系(SI)、祭り・行事一覧、変体仮名一覧、メートル法換算早見表、などなど、子どもの私にとって世の中を計るさまざまな指標が掲載されていたのです。昔はカラーの日本地図までついてました。
情報量を語ると、電子辞書なら5倍でも10倍でも搭載できるだろ!と反論されるかもしれません。しかし搭載されているだけじゃ意味がない。無意識かつ連続的に遭遇できるからこそ面白いのです。「なんだこれ!なんだこれ?」の連続が電子メディアお得意のツリー構造ではなく、雑然(セミ・ラティス構造といいますかね)と目に飛び込んでくる紙の辞書の面白さ。まさにおもちゃ箱ですよ。ページをめくる快感。それが一番大きな体験学習になっていたと思います。
もちろん電子メディアにも、奥深い情報にアクセスする楽しみはあり、知れば知るほど電子メディアの方が便利かつ情報豊富かもしれない。しかし、動機付けのハードルは確実に高いと思います。

なんとか版元さんには机上辞典の歴史を続けて欲しいなぁ。

●このようなコメントに出合うと、嬉しくて涙が出る。

■■『机上辞典』の現場
昔からのともだち
ぼろぼろに擦り切れた和英併用机上辞典と虫メガネ、パソコンや携帯が主流の現代にあるのに、手放すことのできない必需品になっている。辞典は40年近くも前のだから、今にないものもある。表紙ははがれかけテープで何度も補強して痛々しい。絵の生徒さんいわく、
「おー、すごい辞書がある、頑張ってる〜」
最近は視力もおちてきてるからメガネの世話になることも多い。でもかけるくせがついてないから、この虫メガネとセットで探すことにしている。
載ってる写真がなつかしい。バスや電車、服装など。ちなみにパソコンとかギャルという言葉はない。