世界電子図書館 スタート

●『文藝春秋』8月号に、国立国会図書館長・長尾真氏が、ワールド・デジタル・ライブラリ〔世界電子図書館〕の紹介をしている。今年4月、パリのユネスコ本部でオープン・セレモニーが行われたという。世界32の図書館等のデジタル画像が集められ、世界中の誰でもが、無料で閲覧できるという。ネット時代の恩恵である。

●2005年、米国議会図書館長・ビリントン氏がユネスコの松浦晃一郎事務局長に打診し、スタートしたのだという。システムの構築は、米国議会図書館の特別チームが、エジプトのアレキサンドリア図書館の協力を得て進めたとのこと。やはり、図書館の起源となるとエジプトか、と思う。資料の解説や検索は、国連公用語の、英語・仏語、スペイン語・ロシア語・中国語・アラビア語と、ポルトガル語の7ヶ国語に翻訳されているという。

●日本の国会図書館からは、百万塔陀羅尼・源氏物語の古活字本・小倉百人一首など15点が出されているらしい。このような世界共通の知的遺産をネット上で共有できることは、ありがたい事である。

■■世界電子図書館のHP

■■現存、世界最古の印刷物、百万塔陀羅尼