祝 35周年 昭和女子大学大学院

昭和女子大学大学院から『35周年 記念誌』が送られてきた。所載の升田先生の「回想―久遠へ」によれば、大学院設立認定書が交付されたのは、昭和49年(1974)3月28日であり、創立者で、この設立を待ち望んでおられた人見圓吉先生は、その直前の2月4日に92歳の生涯を閉じられたという。「圓吉先生の生命が、真の意味で燃焼しきった日として、永遠に刻まれるべき記念日となってしまった。」と升田先生は記されている。

●私が昭和女子大学にお世話になった頃、大学院の近世文学は、井浦先生が指導しておられた。その後、長谷川先生が来られ、両先生には非常に多くの事をお教え頂いたが、平成10年(1998)長谷川先生の後任として私が近世文学を担当した。短大の国文科に所属して大学院の兼任教授として定年退職まで演習・講義を担当した。

●平成4年、井浦先生の後任として、ある方が来られるというウワサを聞いて、私は密かに動揺した。研究姿勢が余りにも私とは異なる方であったからである。しかし、公表された新人事では、長谷川先生であった。4月、大学へ出た時、いの一番で、長谷川先生の研究室に伺って、御挨拶したことを覚えている。

●この度の記念誌には、設立から現在までの、修士論文題目一覧・学位授与名簿が掲載されている。日本文学では4名に「博士(文学)」の学位が授与されている。今後はさらに積極的に取り組んで多くの授与を目ざして欲しい。

■■『文学研究科35周年記念誌』(2009年3月31日、昭和女子大学大学院 文学研究科 発行)

■■私は「實事求是」と題して短い一文を草した。