著作権 2題  その1

●今日の朝日新聞夕刊などの報道によると、アメリカのグーグル社が進めている書籍の全文検索サービスに関して、日本の著作権管理団体「日本ビジュアル著作権協会」の会員、谷川俊太郎氏・倉本聡氏など174名は、グーグル社とアメリカの著作権者との間で成立した和解案を拒否したという。この和解案は、グーグル社は収益の63%を著作権者に支払うというもの。

●この和解案の効力は、「ベルヌ条約」によって、アメリカだけでなく、日本などベルヌ条約締結国全てに及ぶことになる。和解案を拒否するためには、5月5日までに、和解から除外を要求する手続きをとる必要がある。このような状況の中で、日本の一部の著作権者が行動を起こしたという事のようである。同会は、今後は、独自にグーグルと交渉をするらしい。

●実は、私もこの趣旨の連絡を出版社からもらっていたが、私のどの著書がグーグルの全文検索リストに入っているのか、確認しないで、今日まで過ぎてしまった。今回の和解案を拒否する場合、グーグル社のサイトにインターネットで手続きをすることになっている。時代は進んだナ、という思いである。