書籍のネット公開

●昨日の朝日新聞の記事によると、国会図書館の書籍のネット公開が、なかなか進まないという。著作権の許諾に関する手間と費用が大変らしい。著作権処理には1冊当たり3〜4千円かかるらしい。さらに、日本書籍出版協会日本文芸家協会などの著作権者側が、活字市場の縮小を恐れているらしい。

●そこで、国会図書館著作権者側と協議して、第1次合意がまとまるらしい。
〔1〕 デジタルデーターは同館内のみでの利用とし、ネット配信も他の公共図書
    館への送信も不可。
〔2〕 同時に閲覧できるのは冊数と同数の人数のみ。
〔3〕 デジタル化の対象は当面雑誌とする。
のようなものになるらしい。

●何とも寂しい、貧弱な内容のように思う。紙媒体にこだわるのは理解できるが、時代の流れは止められない。韓国では図書の電子化が進んでいるという。デジタル化に当っての著作権者への補償金支払の仕組みもあるという。アメリカではグーグルと図書館との連携が進んでいるという。これが、世界の流れである。

●日本も、本腰を入れて、書籍のデジタル化の仕組みを検討・確立する必要がある、ように思う。

■■『朝日新聞』掲載のグラフ