オレオレ詐欺

●我が家にも、遂にきました、オレオレ詐欺の電話が。昨日、3時過ぎ、電話が鳴って、出てみると、息子の名前を3回ほど連呼する。声の調子は似てはいるが別人と判断、名前の連呼のみで要件へ進まない。何を言ってるんだっ!! と一喝したら電話は切れた。すぐ、息子のケイタイに確認の電話を入れたら、仕事中でもあり、電話はしないという。振り込め詐欺に注意してョ との答え。どこかで、息子の名前を調べて、オレオレに使ったのだろう。テキさんも準備はしていて、その努力は認めるが、調査は中途半端。これでは、人の伝記は書けまい。

天保11年2月21日、江戸城の納戸番の責任者・佐久間孟雅は、その日も平常通りに勤務していた。御三卿の清水家の役人が家来数人を連れて、月々の賄料の黄金を受け取りに来た。服装から話し振り、全くいつもと同様なので、佐久間は疑る事も無く、世間話をしながら、大金を渡した。清水家の役人も、主君清水殿の様子など話しながら、受領の印を堂々と押して、黄金を持って立ち去った。
しばらくして、同じ清水家の役人が来て、例の賄いの黄金を頂きに参りました、と言う。そこで、先刻のは騙りであったと気づく。もはや、後のマツリである。

●この清水家の一ヶ月の賄料を騙し取った連中は、この黄金の受け渡しのシステムを綿密に調べ、主犯格と家来の人員も調達し、貸衣装屋で芝居用の衣装を借りて身なりも整えて、一芝居を演じた。完璧な騙りである。それに引換え、オレオレの方は、実にアンチョコ。マニュアルがあって、次々に電話して、引っかかったら釣り上げる、のであろう。老人の皆様、注意しましょう。